アエオニウム(多肉図鑑)
北アフリカ・カナリア諸島が原産のアエオニウム(Aeonium)は、成長するにしたがって下葉が枯れ、茎が木立します。その上部にロゼット状の葉を広げるので、一輪咲きの花のようなシルエットに仕立てることができます。葉の色や形も様々で、黒色が艶やかな「黒法師」、黒紫色がシックなバイオレットクイーン、緑がみずみずしい小型の仙童唱など、どれも人気があります。
水はけの良い土を用いて育てます。冬でも生育しますが、5℃以下の寒さには弱いので、真冬は室内に取り込むか、ビニールシートで防寒すると良いでしょう。夏場の休眠期には葉が枯れてさびしい姿になりますが、心配ありません。できるだけ涼しいところに置いて水やりを控え、春秋にはしっかりと日に当てて成長させましょう。病気にはかかりにくいですが、カイガラムシやアブラムシ、ネジラミ(サボテンネコナカイガラムシ)などの害虫に注意してください。
黒法師(Aeonium arboreum cv.Atropurpureum)
艶やかな黒い葉を木化した茎の上に広げます。黒菊のようなシックな雰囲気が好まれます。日光が足りないと緑色がかってきますので注意しましょう。
バイオレットクイーン (Aeonium ‘Violet Queen’)
黒法師よりも赤みがかった黒紫色の葉をつけます。中心部分の若い葉は緑色で、そのコントラストも美しく、人気が高い品種です。
サンバースト(Aeonium urbicum f.variegata ‘Sunburst’)
ロゼット状に、ゆっくりと大きな葉をつけます。葉の色は黄色っぽく、中央部分に緑色の斑が入ります。エッジが赤く染まることもあり、そのグラデーションが人気です。
仙童唱(Aeonium spathulatum)
斑入りの小さな葉をつけ、成長すると低木のようになります。葉に触れると少しネバっとしています。
夕映え(Aeonium decorum f.variegata)
エッジがピンク色をした黄色や緑色の葉を出し、自然に分岐して立派なシルエットになります。ただし、季節によっては黄色の葉が出ない時もあります。