パキフィツム(多肉図鑑)
パキフィツム属(Pachyphytum)はメキシコ原産の多肉植物で、ふっくらした葉が玉子や果実のようにも見えます。白色から淡いグリーン、白桃のようなピンク色といった上品な色あいのものが多く、「○○美人」といった園芸名が付けられた品種が人気があります。また、丈夫で育てやすく、葉挿しでわりと簡単に増えますので、多肉ビギナーでも楽しめるでしょう。
水はけの良い土を用いて育てます。寒さにも暑さにも強く、育てやすい品種です。通年育ち、断水期などもなく年間を通じて水をやります。成長がやや遅いので、しっかりと日光に当ててやることが大切ですが、真夏の直射日光を当てると葉が日焼けしますので注意しましょう。真夏時は風通しの良い半日陰で育てると良いでしょう。多湿の状態が続くと下葉が腐って軟腐病が発生しやすくなり、また、乾燥状態が続くとカイガラムシがつきやすくなります。
桃美人(Pachyphytum ‘Momobijin’)
白桃をデフォルメしたような丸々とした葉がつきます。上に向かってゆっくり成長していきますので、横に低く広がるセダムなどと寄せ植えするとバランスが取れます。
月美人(Pachyphytum oviferum ‘Tsukibijin’ )
葉は桃美人よりもやや細長く、白い粉に覆われて美しい白色が楽しめます。秋にしっかりと日に当ててやると紫色に紅葉します。
ロンギフォリウム(Pachyphytum longifolium)
やや角張った硬い葉を密生させます。紅葉時には紫がかったピンク色になります。
コンパクツム(Pachyphytum compactum)
大ぶりの葉が密集してつきます。色は黄色がかった緑色で、先端が少し朱に染まり南国のフルーツのように見えます。