セネシオ(多肉図鑑)
セネシオ属(Senecio)。多肉ビギナーの方でも、グリンピースのような粒状の葉が連なった「グリーンネックレス」は見たことがあるのではないでしょうか。見た目がとてもかわいらしいグリーンネックレスは南西アフリカ原産のセネシオ属の多肉植物で、このほか、垂れ下がる品種や木立していく品種など、2000種以上のセネシオ属が世界中に分布しています。樹液や独特の香りがあり、よく花を咲かせます。
水はけの良い土を用いて育てます。生育期は春と秋で、夏の高温多湿に弱いので、梅雨の初めから夏が終わる頃までは日当たりの良い、風通しの良い場所に置いて育てます。また、寒さにも強くないので、秋が終わって肌寒くなってきたら、室内の明るい場所に移動しましょう。生育期には土が乾いたらたっぷりと水を与えるようにし、高温多湿の時期や冬場は控えめにして乾燥状態を保ちます。過湿になると腐りやすく、また、戸外ではバッタが葉を食べにくるので注意してください。
グリーンネックレス(Senecio rowleyanus)
緑の玉のような葉をつるにつけて成長します。ハンギング・バスケットで育てると見映えがし、寄せ植えに混ぜてもアクセントになります。直射日光の当たらない場所で育てると鮮やかな緑色が保てますが、光が足りなくなると葉間が間延びします。
ハオルシー(Senecio haworthii)
「銀月」という園芸名で有名です。三日月型の葉は銀白の毛で覆われており、蚕の繭を連想させます。茎を切るとそこから脇芽が出て群生します。
美空鉾(Senecio antandroi)
白い粉をまとったシャープな葉をたくさん出し、水を多めに育てると葉が開いた状態に、控えると閉じた状態になります。成長が早く、下部は木化します。
アルティクラツス(Senecio articulatus)
「七宝樹」とも呼ばれ、サンゴに似た不定形の葉が特徴的。葉は赤紫色になり、節に分かれた青緑色の茎とのアンバランスさもユニークです。
青涼刀(Senecio flcoides)
扁平な刀のような葉が上に向かってすっと立ち上がり、美しいシルエットを楽しめる品種です。白い粉をまとった青白い葉は見た目にも涼しげです。